地域密着!従業員一丸でお家を綺麗に!自身の経験を乗り越え、前に進み続ける阿部社長にインタビュー!
今回インタビューした方は、HHC 白神ハウスクリーニングの社長、阿部 絵理 さんです!
【阿部 絵理】
北海道出身。自身の経験を乗り越え介護福祉士の資格を取り、平成27年にハウスクリーニング事業を立ち上げる。また、外国人の採用も積極的に行う。従業員への利益還元を強く持ち、ホームケミカル商品も開発。
今回はHHC 白神ハウスクリーニングの社長、阿部さんにお話を伺いました!
まず初めに、ハウスクリーニング店の社長になられた経緯を教えてください。
いきなり重い話になるんですけれど、昔、私はとても重い鬱だったんです。原因は子育てですね。息子が知的障害、自閉症で生まれてきたんです。
最初は五体満足に生まれてきて、私にとって初めての子だったし、楽しく子育てしていました。ですが、全然喋らなくて、目も見ないし、会話も伝わらない。おかしいなって気づき出したのが1歳半ぐらいでした。病院で詳しく検査したらやはり自閉症だったんです。自閉症の子って全てが健常の子とは違うんですよ。初めての子なのに療育の世界に入って、今後普通の幼稚園や小学校に行かせてあげられない事に対して悲しい気持ちがありました。
知的障害児が通う幼稚園って全て母子通園なんです。朝一緒に幼稚園に行って、昼間もずっと一緒に過ごして、帰ってきても一緒にいる。でも何の苦痛でもなかったんです。年子で生まれてきた長女と一緒に二人の育児を楽しもうとしていました。この性格だし、自閉症のこの子を喋れるようにしよう、養護学校じゃなくて地域の学校に入れようって目標を立ててね。だけど、年が離れた次男が生まれて2歳ぐらいになったときに、行動が自閉症の長男と似てたんです。
30半ばの頃ですかね、私はまた、療育の世界に行くのかなって思い始めたときに、鬱が発症したんですよ。結局次男は自閉症じゃなくて、やんちゃな子だけだったんですが、そこから鬱が発症しちゃって入院も何回も経験しました。
そうだったんですね。そこからどう回復して今に至るんですか?
鬱を発症した後、「これじゃ私ダメだ、本当の私はこんなんじゃない」と思って、働きに行こうと決めました。決めたときには、もう4人目も生まれていたんです。なので、子供の保育園の送り迎えができて、当時中学生の長男が呼ばれても大丈夫な近くの介護施設に面接に行きました。訪問介護だったんですが、その仕事が妙に私に合っていて。
業務内容としては、おじいちゃん、おばあちゃんの身体のケア、買い物、お話ですね。デスクワークが苦手だったのもあって、私にすごく向いていると感じました。だったら極めようと思い、介護福祉士の資格を取りました。
介護福祉士の仕事を続けていて感じていたのは、できる仕事に制約があって、本当にご年配の人が困っている、日常生活の支援は介護保険じゃできないってこと。だったら自分が本当に必要なケアをしてあげる仕事を始めようって思ったんです。
介護福祉士の資格を生かしてやるには何かなと思ったときにハウスクリーニングにたどり着きました。今は他にも、一人暮らしの高齢者に対応したサービスを日々提案しています。
ハウスクリーニングのお仕事を始めていかがですか?
元請の業者様に迷惑をかけないように七転八倒の精神でした。最初は一人でやり始めたのですが、意外と楽しくなり、人脈も増えてきたので、一人を脱却し現在のメンバーに辿り着きました。
従業員も増やして事業を拡大されているんですね。
従業員の方の採用や教育で大事にしていること、意識していることを教えてください。
世の中に反しているかもしれないけど、今の子のルールにこちらから合わせるってことですね。逆に言うと、こっちに合わせもらうとすぐやめちゃうって子が多いんです。職業的にもあるかもしれないですけれどね。
来るものは拒まずでやってきました。面接の段階で来る子は大体男の子で、クリーニング業、つまりお掃除をするお仕事ですから、男の子って合うか合わないがすごいはっきりするんですね。なので、とりあえずやってみて合うようだったら続けようかと話しています。
従業員に還元したいという想いが素敵ですね。
最後に私たち学生や若者に伝えたいことを聞かせてください。
先程の経営する上で苦労した話にも繋がるとは思うんですけれども、挨拶ができてニコニコできる人であれば、自ずと仕事がついてくると思うんです。初歩的なんですけどね。会社にいても、「こんにちは」って挨拶された方が気持ちいいですよね。
また、ちゃんと人と対話ができる子であれば、なんでもやっていけます。私は、高校を中退して中卒という学歴なんです。学生の頃の夢はなかったし、学校に魅力を持てなかったけど、働いてお金を稼ぐことに夢を持っていました。今、従業員の子と会話して笑って働けるこの環境が素敵だなって実感しています。人との出会いに溢れた人生を送るためにも、挨拶と笑顔を忘れないでほしいです。
ありがとうございます。私自身、挨拶と笑顔を忘れず頑張っていきたいと思います。
本日は素敵なお話を、ありがとうございました!
考え方も試行錯誤されているんですね。
阿部社長が会社を経営する上で苦労されたことはなんですか?
今働いてくれる子の感覚と私の感覚にギャップがあることですかね。上下関係を知らない、挨拶ができないとかざらにあるんです。指導することも続けていたんですけど、経営者が女っていうこともあって、聞いてくれないこともあります。私は直るまで何度でも同じことを言うし、同じこと言われないように直しなねって言うんですが、また同じことやるから、彼らにとってヒステリックが続いてるかのようにしか見えないんでしょうね。
すぐにやめてもらうと親会社にも迷惑がかかるし、ある程度は「働いてくれてありがとうございます。」っていう姿勢でいないといけないですね。
それは私の方針が甘いのであって、上下関係がしっかりしている会社も従業員もいることも痛感しています。
では逆に、経営して楽しいことや良かったなと思うことはありますか?
やっぱり、みんなとの出会いは嬉しいですね。事務面で支えてくれる子も若い子も含めて、付いてきて頑張ってくれてるわけだし、人の出会いが1番嬉しいかな。元請けさんでも、信頼関係を築き上げていってその結果が少しでも見えることが経営していて良かったなと思いますね。
出会いは素敵な縁ですよね。
今後のビジョンを聞かせていただけますか?
他の職業と比べると、日給や月給がなかなか上がらないんです。それをみんなにも伝えて、今年からは改善しようねって言っていて、そのために元々の給与ベースを上げてみんなに還元することを目標としています。現場の仕事を1件増やすんじゃなくて、早く帰れる日もたくさんあった方がいいと考えています。ホワイトカラーにしていきたいです。
ホームケミカル事業も、従業員に還元するために始めたんです。アルコール除菌や消臭剤を販売しています。ただ、今は低迷中で施策を一生懸命考えているところです。通販にも出していて、奮闘中です。
平成27年に設立。地域密着で一般家庭から店舗、事業所など様々なハウスクリーニングを行う。
また、作業の中で得たノウハウを活かし、洗剤・除菌剤などのホームケミカル商品を自社開発、販売中。キッチンやリビングなどに置いても違和感のないお洒落なパッケージにこだわったデザインが魅力。